PRで角が立たない!外国人エンジニア宛の英語コードレビュー例文・伝え方

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「このコードだとエラーになるから修正してほしいと英語で書いたら、相手がすごく不機嫌になってしまった…」
「オフショアの開発メンバーに、もっと別の設計にしてほしいと提案したいけど、英語だとどう表現すれば柔らかく伝わるのか分からない」

昨今、ベトナムやインド、英語圏のエンジニアと同じリポジトリで開発を行う(コードレビューをする)機会が急増しています。しかし、そこで多くの日本人エンジニアがやってしまう致命的なミスがあります。

それは、日本語の「直して」をそのまま英語の「Please change this」に直訳してコメントしてしまうことです。

結論をお伝えすると、ビジネスの場において「Please + 命令形」は想像以上にキツく、上から目線で相手を非難しているように聞こえてしまう危険な表現です。

この記事では、相手のモチベーションを下げず、不必要な衝突(角を立てること)を避けるための「英語コードレビューの型」と実践的なクッション言葉を解説します。

「Please fix」はなぜ危険なのか?

日本語の「〜してください」の感覚で “Please fix this logic.” と書いてしまう日本人は非常に多いです。しかし、ネイティブの感覚では、これは「(つべこべ言わずに)このロジックを直せ」という、軍隊のような強い命令に近く聞こえます。

お互いに顔が見えず、ニュアンスが伝わりにくいGitHubのテキストコミュニケーションにおいて、このような断定的な英語は「あなたのコードは間違っている」という個人攻撃と受け取られかねません。

優秀なエンジニアほど、相手のコードを尊重しつつ、共同でプロダクトを良くしていくための「柔らかな提案(Hedging)」の表現を使います。

角を立てないための3つのテクニックと例文

それでは、実際にPRで修正を依頼する際に使える「角が立たない」表現を見ていきましょう。

1. 「私たち(We)」を主語にして一体感を出す

You(あなた)を主語にして「あなたが直すべき」とするのではなく、We(我々チーム)を主語にすることで、「一緒に良くしていこう」というニュアンスに変わります。

  • 【直感的でキツい表現】You should extract this to a new function.(新しい関数に切り出してください)
  • 【角が立たない表現】Should we extract this to a new function?(これ、新しい関数に切り出すのはどうでしょうか?)

2. 疑問形・提案形(Could / Might)を使って断定を避ける

絶対に間違っていると思われるコードであっても、頭ごなしに否定せず、「〜した方が良いかもしれないですね」「〜できますか?」と提案の形をとるのが大人のマナーです。

  • 【直感的でキツい表現】This will cause a memory leak. Use Map instead.(メモリリークします。Mapを使って。)
  • 【角が立たない表現】I think this might cause a memory leak. Could we use Map instead?(これだとメモリリークするかもしれません。代わりにMapを使ってみませんか?)

3. 確認・質問のポーズをとる(Just to confirm / Out of curiosity)

相手の意図がわからず、「なぜこんな妙な設計にしたんだ?」と少しイラッとしたときこそ、この表現の出番です。相手には必ず何かしらの理由(歴史的経緯など)があるはずだという前提で歩み寄ります。

  • 【直感的でキツい表現】Why did you do this?(なんでこんなことしたの?)
  • 【角が立たない表現】Just out of curiosity, what is the reason behind this logic?(単なる興味からお聞きするのですが、このロジックの背景はなんでしょうか?)

テキストで揉めそうなら、すぐ「話す」のが解決の近道

これらのクッション言葉(I think, might, just a quick question等)をテキストで使いこなせるようになれば、PR上での無駄な衝突は激減し、チームの心理的安全性は確実に高まります。

しかし、複雑なアーキテクチャの変更や、テキストだけではどうしても意図が伝わらずにラリーが続いてしまうケースは必ず発生します。そんな時のグローバルチームの鉄則は、「Let’s jump on a quick call(サクッと通話しようか)」と言って、SlackハドルやZoomなどの「口頭の会話」に切り替えることです。

この時、「書くことはできても、いざ通話になると言葉が出ず、ニコニコ相槌を打つだけで丸め込まれてしまう…」という状態では、シニアエンジニアとしてチームを牽引することはできません。もしあなたが、テキストの世界から一歩踏み出し、対面(オンライン)の英語ミーティングで自身の技術的な意見を堂々と主張したいのなら、ビジネスに特化したアウトプット訓練が不可欠です。

IT現場の様々なシチュエーションを想定した実践的なスピーキング訓練なら、受講生の多くがビジネスパーソンであるBizmatesが圧倒的におすすめです。「角を立てない提案」を、口頭でもスムーズに言えるようになるまで徹底的にトレーニングしてくれます。